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● 地震に備えて-あなたにもできること
突然、大きな地震に襲われたとき、私たちは適切な行動がとれるでしょうか。
平成23年3月11日、東日本を襲った大地震。この震災により、多くの人々の大切な命と貴重な財産が失われました。東京消防庁では、震災直後から、都民に対して地震発生時の行動に関するアンケート調査を実施しました。その結果、火の元を確認すると回答した方が多く、身の安全を図ると回答した方が少ないことがわかりました。
地震が起きたときは、何よりも自分の命を守ること、そしてけがをしないことが大切です。緊急地震速報を受けたり、地震の揺れを感じたら、まず身の安全を最優先に行動しましょう。
火の始末は揺れが収まってから行いましょう。現在の都市ガスやプロパンガスは、震度5程度の揺れを感じると自動的にガスの供給を遮断するよう設定されています。また、石油ストーブなどにも耐震自動消火装置を備えたものが普及しており、使用中の火気器具からの出火の危険性は低くなっています。万が一出火した場合でも、落ちついて対応すれば、揺れが収まってからでも十分消火することができます。
激しい揺れの中で慌てて火を消そうとすると、転倒したり鍋のお湯をかぶるなど、けがをする可能性があり、その後の避難や隣近所で協力して行う救出・救護活動などの重要な行動に速やかに移行できなくなります。
● 地震に対する10の備え
地震に対する10の備え(A4横1枚にまとめてありますので印刷後、お近くに貼っていただくなど活用できます。)
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/bou_topic/jisin/sonae10.pdf
① 家具類の転倒・落下・移動防止対策をしておこう
・けがの防止や避難に支障のないように家具を配置しておく。
・家具やテレビ、パソコンなどを固定し、転倒・落下・移動防止措置をしておく。
【転倒・落下・移動防止のポイント】
○転倒防止金具などで固定し、倒れにくくしておく。
○サイドボード、食器戸棚、窓などのガラスが飛散しないようにしておく。
○本棚や茶ダンスなどは、重い物を下の方に収納し、重心を低くする。
○棚やタンスなどの高いところに危険な物を戴せて置かない。
○食器棚などに収納されているガラス製品(ビン類など)が転倒したり、すべり出さないようにしておく。
【具体的な固定方法】
○二段重ねの家具類は、上下を平型金具などで固定する。
○柱、壁体に固定する場合は、L型金具とモクネジで家具の上部を固定する。
○ガラスには、ガラス飛散防止フィルムを張る。
○吊り戸棚などの開き扉は、掛金などにより扉が開かないようにする。
○食器棚のガラス製品(ビン類など)が、転倒したりすべり出さないよう防止枠を設ける。
② けがの防止対策をしておこう
・食器棚や窓ガラスなどには、ガラスの 飛散防止措置をしておく。
・停電に備えて懐中電灯をすぐに使える 場所に置いておく。
・散乱物でケガをしないようにスリッパやスニーカーなどを身近に準備しておく。
③ 家屋や塀の強度を確認しておこう
・家屋の耐震診断を受け、必要な補強をしておく。
・ブロックやコンクリートなどの塀は、倒れないよう補強しておく。
④ 消火の備えをしておこう
・火災の発生に備えて消火器の準備や風呂の水のくみ置き(溺れ防止のため子どもだけで浴室に入れないようにする)をしておく。
⑤ 火災発生の早期発見と防止対策をしておこう
・火災の早期発見のために、住宅用火災警報器を設置しておく。
・普段使用しない電気器具は、差込みプラグをコンセントから抜いておく。
・電気に起因する火災の発生を抑制するため、感震ブレーカー(分電盤型)などの防災機器を設置しておく。
⑥ 非常用品を備えておこう
・非常用品は、置く場所を決めて準備しておく。
・冬の寒さなど、季節を考慮した用品を備えておく。
・車載ジャッキやカーラジオなど、身の周りにあるものの活用を考えておく。
・スマートフォンの予備バッテリー(PSE マーク付)など、必要な電源を確保しておく。
【非常持出品】
両手が使えるリュックサックなどに、避難の時必要なものをまとめて、目のつきやすい所に置いておく。
【非常備蓄品】
地震後の生活を支えるもの、一人3日分程度(食料品等)
懐中電灯・ローソク(倒れにくいもの)
【ガス停止に備えて】
簡易ガスこんろ・固形燃料
【断水に備えて】
飲料水(ポリ容器などに)
※1人1日3L目安
【防災準備品】
地震直後の火災や家屋倒壊に備えるもの
消火器・三角消火バケツ・風呂の水の汲み置きなど。
【避難・救出に備えて】
おの・ハンマー・スコップ・大バール・防水シート・のこぎりなど。
⑦ 家族で話し合っておこう
・地震が発生した時の出火防止や初期消火など、家族の役割分担を決めておく。
・外出中に家族が帰宅困難になったり、 離れ離れになった場合の安否確認の方法や集合場所を決めておく。
・家族で避難場所や避難経路を確認しておく。
・台風等の風水害が同時期に発生した場合を想定しておく。
・普段のつき合いを大切にするなど、隣り近所との協力体制を話し合っておく。
⑧ 地域の危険性を把握しておこう
・自治体の防災マップ等で、自分の住む地域の地域危険度を確認しておく。
・自宅や学校、職場周辺を実際に歩き、災害時の危険箇所や役立つ施設を把握し、自分用の防災マップを作っておく。
⑨ 防災知識を身につけておこう
・新聞、テレビ、ラジオやインターネットなどから、防災に関する情報を収集し、知識を身につけておく。
・消防署などが実施する講演会や座談会に参加し、過去の地震の教訓を学んでおく。
・大きな地震の後に同程度の地震が発生する可能性があることを理解しておく。
⑩ 防災行動力を高めておこう
・日頃から防災訓練に参加して、身体防護、出火防止、初期消火、救出、応急救護、通報連絡、避難要領などを身につけておく。
上記記事は東京消防庁のサイトから転載しました。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/bou_topic/jisin/sonae10.htm